ビジネスメールの書き出しに、とりあえず「お世話になっております」と書いているけれど、初めての相手に使ってもいいのか、社内ではどうするのか、よく分からないまま使っていませんか。お世話になっておりますの使い方は、「すでに何らかの関係がある相手に、日ごろの感謝を伝える挨拶」と覚えておくと、迷いにくくなります。この記事では、相手や場面ごとの使い分けと、そのまま書き出せる例文を紹介します。
結論:すでに関係がある相手には「お世話になっております」
「お世話になっております」は、「これまでのお付き合いに感謝しています」という気持ちを込めた挨拶です。次の3つを目安にすると、使い分けやすくなります。
- すでに取引や関係がある相手:「お世話になっております」を使う。メールでも電話でも定番の挨拶
- 初めて連絡する相手:「初めてご連絡いたします」「はじめまして」と名乗る。ただし、会社どうしにすでに関係があるなら、「お世話になっております」から始めてもよい
- 社内の相手:「お疲れ様です」が一般的。他部署の人には、「いつもお世話になっております」を使う職場もある
この挨拶に、厳密な決まりはありません。職場や業界によっても使い方が違うため、迷ったときは、周りの人のメールの書き出しにそろえると安心です。
似た表現との違い
| 表現 | 意味・ニュアンス | 使う場面 |
|---|---|---|
| お世話になっております | これまでの関係への感謝(現在進行形) | すでに関係のある相手へのメール・電話の書き出し |
| お世話になります | これからの関係を見すえた挨拶 | 初めて連絡するとき、これから取引が始まるとき |
| お世話になりました | 終わった関係に対する感謝(過去形) | 退職・異動・取引の終了のとき |
| 平素より大変お世話になっております | 日ごろの感謝を、よりていねいに伝える | 改まった文書、案内文、目上の取引先 |
| いつもお世話になっております | 継続しているお付き合いへの感謝 | 何度もやりとりしている取引先 |
使い分けに迷ったときは、頭に「いつも」を付けて、自然に聞こえるかで考えるのも一つの方法です。「いつもお世話になっております」は自然ですが、「いつもお世話になります」は、少し不自然に感じられます。関係が続いている相手には、「お世話になっております」が合います。
敬語の基本は、文化庁の「敬語の指針」で整理されています。
相手別・お世話になっておりますの使い方の目安
| 相手 | おすすめの書き出し | ひとこと |
|---|---|---|
| 取引先(すでに取引あり) | お世話になっております。 | もっともよく使われる形 |
| 取引先(長いお付き合い) | 平素より大変お世話になっております。 | 改まった場面や、目上の担当者に |
| 初めて連絡する取引先 | 初めてご連絡いたします。〇〇社の〇〇と申します。 | 紹介者がいる場合は、紹介の経緯を添える |
| 久しぶりに連絡する相手 | ご無沙汰しております。 | 「お世話になっております」でも失礼ではない |
| 社内の他部署 | お疲れ様です。/いつもお世話になっております。 | 職場の慣習に合わせる |
| 社内の上司・同僚 | お疲れ様です。 | 「お世話になっております」はあまり使わない |
そのまま使える書き出しの例文
〇〇の部分は、自分の状況に合わせて書き換えてください。
すでに取引のある相手に、用件を伝えるメール
挨拶のあとに、自分の名乗りを入れてから、用件に入ります。
株式会社〇〇 〇〇様
お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。
先日お送りした見積書について、ご確認の状況をうかがいたく、ご連絡しました。
初めて連絡する取引先に送るメール
初対面の相手には、名乗りと、連絡した理由をはじめに伝えます。
株式会社〇〇 〇〇様
突然のご連絡、失礼いたします。株式会社〇〇の〇〇と申します。
〇〇様より、ご紹介をいただき、〇〇の件でご連絡しました。
はじめに、簡単に私どもの概要をご案内します。
会社どうしの関係はあるが、本人とは初めてのとき
自分は初めてでも、会社どうしに関係があるなら、感謝の挨拶から始められます。
株式会社〇〇 〇〇様
お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇と申します。
このたび、〇〇様の後任として、御社を担当することになりました。
どうぞよろしくお願いいたします。
久しぶりに連絡する相手へのメール
株式会社〇〇 〇〇様
ご無沙汰しております。株式会社〇〇の〇〇です。
以前は、〇〇の件で、大変お世話になりました。
今回、〇〇について、ご相談したいことがあり、ご連絡しました。
返信メールの書き出し
同じ相手とのやりとりが続くときは、毎回の挨拶を、少し短くすることもあります。
〇〇様
早速のご返信、ありがとうございます。
〇〇の件、承知いたしました。
電話の出だしで使うとき
お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇と申します。〇〇様は、いらっしゃいますでしょうか。
使い方で気をつけたいポイント
- 名乗りとセットにする:「お世話になっております。〇〇社の〇〇です」と、挨拶のすぐあとに自分の名前を入れる
- 毎回の書き出しを同じにしすぎない:やりとりが続くときは、「ご連絡ありがとうございます」など、短い書き出しに変えてもよい
- 「大変」「いつも」を付けすぎない:毎回「大変お世話になっております」だと、かえって形式的になる
- 相手との距離に合わせる:親しい相手には、「お疲れ様です」と、少しくだけた形にしてもよい
挨拶のあとに依頼を書くときは、催促メールの例文のように、用件を短く、具体的に書くのがコツです。
よくある質問
Q. 初めて連絡する相手に、「お世話になっております」を使っても失礼ではありませんか?
A. 会社どうしにすでに関係があるときは、使っても問題ありません。まったく関係のない相手には、「初めてご連絡いたします」と、はじめに名乗るほうが自然です。
Q. 社内の上司には、「お世話になっております」と言いますか?
A. 一般的には、「お疲れ様です」を使います。ただし、他部署や他拠点の人には、「いつもお世話になっております」を使う職場もあるため、周りの人の使い方に合わせてください。
Q. 「お世話になっております」を言い換えるなら、どんな表現がありますか?
A. 「平素より大変お世話になっております」「いつもありがとうございます」「ご連絡ありがとうございます」などがあります。相手との距離や、場面の改まり具合で選びましょう。


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